落下した物体を認識するAI

ペンを落とした音、消しゴムを落とした音、スマートフォンを落とした音(想像したくないですけれども(笑))。我々の耳は音のみの情報からどのような物体が落下をしたかが経験値からある程度分かるようになっています。どのような形で、どのような物質でできたものか、そういったところまでAIで認識してしまう時代になりそうです。

音響データから物体を把握?

今回取り上げるのは、モノが落下したときに出る音響データから、どのような物体なのかを把握するという論文です。

音響データを元にディープラーニングで判定すると、形状と硬さについてはほぼ判別できることがわかりました。しかし素材を認識するのは困難であり、論文のデータから見ても確かな精度には至りませんでした。コンピューター側のデータのみを見ると精度は高くないですが、実は人間の認知能力もそこまでの精度は無かったため、精度に問題はないという結果が出ています。

 

今後の予定では、今回判別が困難だった物体の素材まで認識するプログラムを開発するという報告が出ていました。

 

今回は、音声認識から落下物を判別するという、一風変わった論文を紹介しました。

論文で分からなかった素材としてはポリスチレンと鋼鉄、ポリスチレンとセラミックとなっていましたが、そんな細かい違いは人間でもわからないですよね。

この論文の結果がどこで生きてくるかはわかりませんが、実はかなりの研究が、今後この結果がどのようなものになっていくかはわからない、というものが多いんです。文系の方々からするとありえないような結論だとは思いますが、研究者のロマンというのもひとつ、大目に見ていただけると助かります(笑)

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Zhoutong Zhang et al.(2017).Shape and Material from Sound.NIPS Proceedings.

 

ライター:

株式会社wevnal Chatbot AI事業部 木村駿