AIがなかなか医療現場に出てこない理由

「AI×医療」が今多くの研究者で話題になっているのはご存知でしょうか。

現在、医療系の分野におけるAIの導入は多くの研究がなされています。理由としてAIはしかし、AIをヘルスケア領域に用いるためにはまだ課題があるのも事実です。

今回の論文は、そんな「AI×医療」の課題点を分かりやすくまとめたものです。

例えば、「AI×医療」の活用シーンとして皮膚病における画像認識が挙げられます。AIを用いて画像認識をすることによって、人間の目には判断が難しい症例であったとしても短時間で正確な診断が可能だからです。

しかし、まだ多くの病院に取り入れられていない理由として、「AIによる診断をした」という例が少ないことが挙げられます。実はまだ、AIのみによる診察は法律で禁止されています。そのため、現在は画像診断をAIで行ったものを医師がチェックするというダブルチェック状態なのです。

さらに、診断画像は個人情報として残るため、その漏洩を危惧する患者が数多くいることも未だに病院での使用例が少ない要因としてあげられます。

しかし日本国内でも、医療現場にAIを用いた画像認識を活用研究しているエクスメディオという企業もあります。

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO1828092029062017X90000/

アトピー性皮膚炎などの皮膚病をAIで自動診断する技術の開発に力を入れているそうです。

前述したように、様々な課題があることも事実ではありますが、このニュースのようにより多くの患者・お医者さんを助けられるような仕組みが作られ始めています。

AIによる診断は、高齢者人口の増加に伴う需要の増加に対し、医療従事者の不足に対処する新しい方法であることは確かです。しかし、AIは法律、ビジネス、技術、またはその他さまざまな制約のために、現在まででグローバル規模で実用化されていることはめったにありません。

そのため、今世界中でAIに関する保護法を作成している最中であり、研究者たちもさらなる技術発展に邁進している最中なのです。

今回はAIが医療分野においてこんなに話題になっているのにもかかわらず、なぜ表舞台になかなか出てこれないのか?という疑問について一つの答えを提示した論文をご紹介させていただきました!!

多くの研究者の方々のおかげで、技術的には信頼のおける診断が可能になってきたのは間違いありませんが、ここから先は行政や人間本来の無意識な機械に対する拒否感が、足踏みの原因になるかもしれませんね。

しかし、そろそろ本当にAIが近所のクリニックに導入されてもおかしくなくなってきているのも事実です。

非常に楽しみなところではありますが、それまでに今回の論文で取り上げたような課題点は解決しておいてほしいところですね(笑)

 

Marcel Salathé et al.(2018).Focus Group on Artificial Intelligence for Health:Whitepaper on ITU Focus Group AI4H for 1st workshop at WHO.

 

ライター:株式会社wevnal ChatbotAI事業部 山本隆介