人工知能が「脳」を追い越す時代が来るかも!?

人工知能と脳

 

人工知能の発展により多くの恩恵が社会に還元されています。
しかし、人間を超えることは将来的に可能なのか?
この論文では、人工知能と脳を比較しながら、人工知能の現在の課題や将来性についてお話していきます。

みなさん、「人工知能(Artificial Intelligence,以下AIと略す)がいくら進化を遂げても、人間を超えることはない」と漠然に思ったことはありませんか?私自身も実際にそう思ってた一人です。機械的な部分では勝てなくても、人間には感情があるから大丈夫と考えていました。

しかし、AIが人間を、とりわけ「脳」を凌駕する可能性が将来的にあるんです!

今回は、どのような点でAIが発展していく可能性があるのかをご紹介します!!

目次
(1)人工知能の現在
1.フレーム問題
2.機能関連問題
3.記号設置問題
4.精神的および身体的な問題
(2)人工知能の将来性
(3)まとめ

(1)人工知能の現在

現在の社会環境では切っても切り離せない「AI」はみなさんご存知ですよね。

この論文では、AIを具体的に技術分類したときに、その中のいくつかを、企業が意思決定する際の援助ツールとしてご紹介しています。(各技術については末尾で簡単にご紹介します)

1、自然言語生成*1
2、音声認識*2
3、仮想/拡張現実*3
4、AI最適化ハードウェア*4
5、意思決定管理*5
6、ディープ・ランニング・プラットフォーム*6
7、ロボットプロセスオートメーション*7
8、テキスト分析とNLP*8
9、画像認識*9

改めてではありますが、AIの技術としては、画像認識や音声認識、対話応答、膨大なデータ量を読み込むことができます。このような技術開発によって、私達の環境は快適になり、これからの発展もますま楽しみですよね。

しかし、今日のAI技術には多くの課題があることが分かっています。

その課題というのは、AI技術の一つである画像認識や音声認識などを例にとってみると分かりやすいのですが、特定の知的領域に限定されていることです。
人間の脳と比較して考えてみると、画像認識や音声認識は、人間の脳の各領域によって実行される知的作業の一部ということになります。現状では、人間の脳のすべての機能を果たせていないということなのです。

以下では、AI技術の限界を4つに分けてご紹介します。

1.フレーム問題

現実世界でAIが、たとえば「ファミマでファミチキを買え」のような問題を解くことを要求されたとします。現実世界では無数の出来事が起きる可能性がありますが、そのほとんどは当面の問題と関係ないですよね。AIは起こりうる出来事の中から、「ファミマでファミチキを買う」に関連することだけを振るい分けて抽出し、それ以外の事柄に関して当面無視して思考しなければならないのです。全てを考慮すると無限の時間がかかってしまうので。つまり、枠(フレーム)を作って、その枠の中だけで思考します。しかし、一つの可能性が当面の問題と関係するかどうかをどれだけ高速のコンピューターで評価しても、振るい分けをしなければならない可能性が無数にあるため、抽出する段階で無限の時間がかかってしまいます。これがフレーム問題です。

あらかじめフレームを複数定義しておき、状況に応じて適切なフレームを選択して使えば解決できるように思えますが、どのフレームを現在の状況に適用すべきか評価する時点で同じ問題が発生します。

2.関連機能問題

AIは、特定のパターンを抽出することに長けています。具体的には、膨大なデータから数値のみを用いて結果を得ることができます。しかし、人間の「脳」のように関連機能はまだ持ち合わせていません。要するに、脳の一部の機能に特化していて、全脳と同じ能力は持っていないということです。

3.記号接地問題

記号をその意味に結び付ける必要があります。例えば、みなさんが「馬」という単語の意味を知っていたとします。そこに「ストライプ」という単語の意味で「ゼブラ=馬+縞」と教えられたとすると「ゼブラはストライプのある馬です」と理解することができますよね。

しかし、この理解をコンピューターはすることができないんです。

4.精神的および身体的な問題

心と身体の関係は何だと思いますか?例えば、心が非物質的であると考えた場合、物理的である身体は、どのように心の影響を受けるのか?という疑問が生まれます。

このことについては、いまだ解明されていません。

(2)人工知能の将来性

ここまで、AI技術の解決されていない課題についてご紹介してきました。

果たしてAIの将来性はどのような点にあるのでしょうか?
そこで、この論文でAIの将来性を期待されているのが「BI(脳情報)インテリジェント学習モデル」です!

これは、脳全体の機能とメカニズムを解明するAIとしての確立を目指しており、システムやソフトウェアを、生物の成長や進化の過程のように自律性を持たせて形成する技術である「人工生命」と「AI」の利点を融合したものになります。

超知能脳機能モデルとも言い換えられ、問題を自律的に発見しようとすることができるようになるかもしれません。

(3)まとめ

みなさん、今回は「AI×脳」についてご紹介させていただきましたが、興味を持っていただけたでしょうか?

この「BI(脳情報)インテリジェント学習モデル」は、まだ研究・開発段階ではありますが、AIによるデータベースと概念を理解する能力を備えた新しい知的学習モデルとして、とても画期的なものだと思います!

手段としてのAIだという考えを持っていましたが、本当にAIが「脳」を追い越す時代が来るかもしれませんね。

 

*1自然言語形成:自然言語生成とは、自然言語処理の一種で知識ベースや論理形式などの機械表現系から自然言語を生成することを言う。自然言語理解の逆と言われることもある。自然言語理解が入力文を明確化して機械表現言語を生成するのに対して、自然言語生成は概念を如何にして言葉で表すかについて判断を必要とする。

*2音声認識:音声認識とは、人間の声などをコンピューターに認識させることであり、話し言葉を文字列に変換したり、あるいは音声の特徴をとらえて声を出している人を識別する機能を指す。

*3仮想/拡張現実:拡張現実とは、現実世界の物事に対してコンピュータによる情報を付加することである。または、そのようにしてコンピュータによる情報が付加された世界のことである。拡張現実は、仮想現実(バーチャルリアリティ)と対比される。仮想現実は、現実にはないものをコンピュータによってあたかもそこにあるかのように知覚させる技術である。

*4AI最適化ハードウェア:近年のデータの急速な成長のため莫大なデータ量を学習するためのハードウェアが必要になってきています。具体的には、グラフィックス処理ユニット(GPU)、凡用プロセッサ(GPGPU)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、などが挙げられ、より優れたパフォーマンスを提供いたします。(論文より引用編集)

*5意思決定管理:意思決定は、持続可能な発展を達成する上で重要な役割を果たします。ディシジョンツリー(DT)、サポートベクターマシン(SVM)、ニューラルネットワーク(NN)などが意思決定のために使われてきました。成熟した技術は、自動化された意思決定を支援したり実行したりします。(論文より引用編集)

*6ディープ・ランニング・プラットフォーム:ディープランニング(深層学習)とは、多数のニューラルネットワークによる機械学習の方法であり、そのプラットフォームのことである。GoogleではDistBelief、マイクロソフトではZerothといった、新しいプラットフォームが開発されています。(論文より引用編集)

*7ロボットプロセスオートメーション:ロボットプロセスオートメーション(RPA)とは、認知技術(ルールエンジン・機械学習・人工知能等)を活用した、主にホワイトカラー業務の効率化・自動化の取り組みである。人間の補完として業務を遂行できることから、仮想知的労働者とも言われている。

*8テキスト分析とNLP:

テキスト分析とは、文字列を対象としたデータマイニングのことである。通常の文章からなるデータを単語や文節で区切り、それらの出現の頻度や共出現の相関、出現傾向、時系列などを解析することで有用な情報を取り出す、テキストデータの分析方法である。

NLPとは、自然言語処理の略称で、人間の言語をコンピュータに処理させる技術のことである。

*9画像認識:画像認識とは、画像データの画像内容を分析して、その形状を認識する技術のことである。画像認識では、画像データから対象物となる輪郭を抽出し、背景から分離した上で、その対象が何であるかを分析する。人間なら無意識に行われている行為だが、コンピュータにとっては、高度で複雑な処理となる。

Abstract

Artificial intelligence (AI) is an important technology that supports daily social life and economic activities. It contributes greatly to the sustainable growth of Japan’s economy and solves various social problems. In recent years, AI has attracted attention as a key for growth in developed countries such as Europe and the United States and developing countries such as China and India. The attention has been focused mainly on developing new artificial intelligence information communication technology (ICT) and robot technology (RT). Although recently developed AI technology certainly excels in extracting certain patterns, there are many limitations. Most ICT models are overly dependent on big data, lack a self-idea function, and are complicated. In this paper, rather than merely developing nextgeneration artificial intelligence technology, we aim to develop a new concept of general-purpose intelligence cognition technology called “Beyond AI”. Specifically, we plan to develop an intelligent learning model called “Brain Intelligence (BI)” that generates new ideas about events without having experienced them by using artificial life with an imagine function. We will also conduct demonstrations of the developed BI intelligence learning model on automatic driving, precision medical care, and industrial robots. Keywords: Brain Intelligence; Artificial Intelligence; Artificial Life

Brain Intelligence: Go Beyond Artificial Intelligence Huimin Lu1,*, Yujie Li2, Min Chen3, Hyoungseop Kim1, Seiichi Serikawa1

 

ライター:株式会社wevnal ChatbotAI事業部 山本 隆介