機械学習のアルゴリズムで作品を自動生成する現代アート

機械学習がアーティストの創作ツールに

ドラムマシンからデジタルカメラにいたるまで、テクノロジーはアーティストの創作プロセスを次々と変革してきました。 そして現在、テクノロジーの世界から人工知能が登場。音楽からアート、映画制作まで、あらゆる創作活動を一新する勢いを見せています。

アートは、機械学習で人気の高い素材の一つ。現在、世界中のイノベーターやクリエーターたちが、作曲や絵画などの創作活動に AI や ML テクノロジーを使っています。

マイクやスピーカーなど、音響設備を使ったインスタレーション作品を多く制作しているアーティスト、アダム・バサンタさんもその一人。彼は自己生成技術によって自律的に画像を作成する混合メディア設備を開発しました。

この装置は、互いに向かい合うように横になった2つのベッドスキャナーを使用して画像を自己生成します。コンピュータのスクリプトが自動的にマウスを動かし、独自のスキャニングソフトウェアインターフェースの設定をランダム化し、スキャニングを開始します。

コンピューターのスクリプトが自動的にマウスを動かし、スキャナーのソフトをランダムにイジるように設定するだけで、現代美術の巨匠マーク・ロスコのようなクールなウィジュアルが自動的に次々に生成されます。
ソフトのインターフェイスは固定された位置に置かれ、ポインターは指定されたX/Y軸をクリックするようになっています。作品の出来栄えは、頭上で明滅する電灯の明るさと、向かい側に反射したスキャナーのタイミングによる偶発性に左右されます。

画像:http://allwedeverneed.com/

 

技術的な自動化、物の代行、文化的消費、そして芸術的生産おける経済学の概念に基づいて、インスタレーションは集合体として振舞い、観客を気にせず継続的に自己制作し続けます。

新しく作成された各画像は、アートのデータベースから学習したディープラーニングによって分析されます。画像が既存のアートワークと83%以上一致すると、作品として採用され、WebサイトとTwitterアカウントにアップロードされます。そして時折、画廊に設置された大型プリンターでも出力され、その場で壁面を飾ります。

バサンタさんは、こうして何もかもが自動で作らるアートは、「まるでゴーレムのようだ」と表現します。一度スイッチをONにすれば、それ以降人間の手が加えられず、アタマもココロも不在の状態から芸術作品が絶え間なく生み出されていくのです。

アートの世界にも人工知能が入ってきており、人間の行うクリエイティブとは何か、人間にしか生み出せない価値とは何かを再考させられますね。