複素数値の有効活用!MRIでの複素ニューラルネットワーク適用による精度向上
3つの要点
✔️ MRIのスキャン速度の高速化への可能性
✔️ 複素ニューラルネットワークによりデータ本来の性質を活用
✔️ 一般的な実畳み込みとの様々な条件での精度比較
Analysis of Deep Complex-Valued Convolutional Neural Networks for MRI Reconstruction
written by Elizabeth K. Cole, Joseph Y. Cheng, John M. Pauly, Shreyas S. Vasanawala
(Submitted 3 Apr 2020 (v1), last revised 12 May 2020 (this version, v4))
Comments: Published by arXiv
Subjects: Image and Video Processing (eess.IV); Computer Vision and Pattern Recognition (cs.CV); Machine Learning (cs.LG); Medical Physics (physics.med-ph)
はじめに
実世界で得られるデータは実数値の範囲だけではありません。この論文で扱っているMRIのデータもその一つで、信号処理領域をはじめ複素数値の範囲でのデータが得られるものも多くあると思います。現状、一般的なCNNは、実数値の範囲での計算を行っているため、複素数値の関係性を保ったまま畳み込むということができていません。
しかし、それらの関係性を保ったまま畳み込みを行うことで、より精度の高い予測ができるようになるかもしれません。この論文で取り上げられているMRIですが、MRIには課題として、スキャンの速度が遅いことが挙げられています。より早くスキャンを完了させられるようにするための手法は様々あるかと思いますが、データ本来の性質として複素数の関係性を活かすことによりMRI画像の再構築の精度を上昇および、スキャンの速度を向上を目指すことができます。
そこで、この論文では複素数値の関係性を考慮する複素CNNを用い、それらによる精度の影響についてを様々な条件で一般的な(実数値)のCNNと比較しながら検討しています。
複素CNNとは?
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