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Google発のFederated Learningとは?!基礎から応用例まで紹介!

Google発のFederated Learningとは?!基礎から応用例まで紹介!

Federated Learning

3つの要点
✔️ Google発のFederated Learning(FL)について、基礎から応用まで丁寧に紹介
✔️ FLを用いることで、AIモデル開発が直面しているデータ共有の問題を解決することが可能
✔️ 様々な異業種間でのデータ共有が可能となり、AIの活用がさらに促進することが期待される

Federated Machine Learning: Concept and Applications
written by Qiang YangYang LiuTianjian ChenYongxin Tong
(Submitted on 13 Feb 2019)

Comments: Published by ACM Transactions on Intelligent Systems and Technology (TIST).
Subjects: Artificial Intelligence (cs.AI); Cryptography and Security (cs.CR); Machine Learning (cs.LG)

はじめに

2012年のImageNet画像分類コンペティション以降、深層学習は脚光を浴び始めました。
これが世に言う、第3次AIブームの始まりです。深層学習は画像認識タスクだけに留まらず、自然言語処理や音声認識などの様々なタスクで従来手法を圧倒する精度を出しており、実世界でも応用が広がっています。

近年、企業はAIを活用しようと、躍起になって開発を行なっています。しかし、AI開発は2つの大きな問題に直面しています。それは、

  • データ収集の問題
  • データが含むプライバシーの問題

の2つです。各企業が収集できるデータには限りがあり、それがモデルの精度に大きく影響します。では、各企業がデータを持ち寄って、共同でモデル開発を行えば、モデルの精度が上がるのではないでしょうか。しかし、情報保護の観点から、各企業は所有しているデータを他社に公開したくありません。特に、個人情報を扱っている企業では、その傾向は顕著となります。

Googleは2017年にFederate Learning(FL)と呼ばれる学習の枠組みを発表しました。これは、上述した問題を解決する学習方法です。つまり、各企業はFLを用いることで、データを自社の外に出すことなく、共同でモデル開発を行うことが出来ます。FLはこれからのAIモデル開発に大きく寄与する可能性を秘めています。この記事では、FLの基礎から応用例まで紹介します。

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元々画像認識を専門としていましたが、最近はセキュリティ分野、とくにバックドア攻撃に興味があり様々な論文を読んでいます。また、モデルの精度にはあまり興味がなく、これからAIが普及するにはどのような事が重要になってくるのか、といった視点で日々情報を収集しています。例えば、データのプライバシーや公平なAIに興味を持ち始めました。

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