注意機構を用いた文ベクトルの計算方法は従来手法と何が違うのか
3つの要点
✔️ BiLSTMの各タイムステップに対して注意機構を適用する手法を提案
✔️ RNN/LSTMという強力なモデルに追加する形で適用できるため、汎用性が高い
✔️ Max Poolingを適用するよりも注意機構を用いることで精度が向上
A Structured Self-attentive Sentence Embedding
written by Zhouhan Lin,Minwei Feng,Cicero Nogueira dos Santos,Mo Yu,Bing Xiang,Bowen Zhou,Yoshua Bengio
(Submitted on 9 Mar 2017)
Comments: Published by ICLR 2017
Subjects: Computation and Language (cs.CL); Artificial Intelligence (cs.AI); Machine Learning (cs.LG); Neural and Evolutionary Computing (cs.NE)
はじめに
今回は、自然言語処理における注意機構の火付け役となった論文の一つを紹介します。自然言語処理において、文ベクトルの計算にはRNNやLSTMといった系列データを扱うモデルや、CNNといった部分的な文脈を用いるモデルを用いますが、この論文では、頻繁に用いられるRNNやLSTMに対して注意機構を導入することで、より効果的な文ベクトルを計算する手法が提案されました。著者推定、感情分析、推論のタスクにおいてパフォーマンスの向上に寄与することが確認されています。
ニューラルネットワークを用いた自然言語処理ににおいて、注意機構は今や欠かせないテクニックとなっています。注意機構はBERTに採用されているTransformerというモデルにも組み込まれており、様々なタスクでその威力が確認されています。今回は、自然言語処理における注意機構の火付け役となった論文の一つを紹介します。この論文はTransformerが提案された有名な論文、Attention is All You Needからも引用されていたり、また、AIの有名なカンファレンス、ICLR-2017にも採択されていたりします。この論文の内容に絡めて、自然言語処理における文ベクトルの計算方法についても解説していきます。
続きを読むには
(4872文字画像7枚)AI-SCHOLARに
登録いただく必要があります。
この記事に関するカテゴリー